「え?もうすぐ誕生日なの?」
「うん。」
歩く。
「へぇ〜いいなぁ。」
「なにが?」
歩く。
道の上。
「だってさ、贈り物とか、もらえるじゃない。」
「・・・・・・・・・・・・・。いらないよ。」
「え〜!どうしてぇ?」
歩く。道の上。民の。道の上。
「そんなの貰って、嬉しいとか思うのは子供っぽいじゃん。」
歩く。
道の上。
城下。
「へ〜・・・そういうものかな・・・」
ミヨは、意外そうに美木を見た。
「そういうもんだよ。」
黒い影。
「でも」
ミヨが小さく言った。
「でも、なにか贈りたいな。」
「え?」
美木が振り返った。
「だって。友達だからっ」
にこっと笑った。
「・・・・・・・・・・・・・。」
美木は言葉につまった。
だってなに言ったらいいか判らない。
「ねぇ美木はしょっちゅう城の外に出るの?」
笑って言った。
「・・・いや。稀だよ。俺、一応幹部だし。」
「・・・?幹部?」
「国家会計師。」
「へぇ〜・・・知らなかった・・・!」
だって言ったらいけない気がしたから。
民の誰だって、俺のことはほとんど知らない。
美木って名前は知っていても、歳までは知ってる人は少ないと思う。
「じゃぁ、なにが欲しいのかな・・・。そろばんとか?」
笑う。
「そんなのいらないよ。ミヨはそんなこと気にしなくていいんだから。」
「気にするよぉ。あ!美木!この前のお姉さんのお店だよ!」
そう言って走り出すミヨを、美木は微笑んで見つめた。
友達。
って、楽しい。

「美木!!美木!!!!」
客間に飛び込む。
誰もいない。
将棋の駒が転がっている。
「・・・・っそ!!高羅!!!」
走り出す。
軍議の部屋は何処だったか。
とにかく錬兵場に走っていった。
「高羅!!!」
汗が流れた。
ものすごい速さで石の廊下を駆けた。時。
どん!!!
「だ!!!」
転がった。
「いで!!!」
向こうも転がった。
人にぶつかったらしい。
「わ!わりぃ!いそいでて・・・!」
海座は起き上がった。
「いや・・・、って!軍師殿!!!!」
ギバだった。
「ギバ!」
「ちょ!ちょうど良かった軍師殿!話が!」
「わりぃ!今それどころじゃねぇんだ!!!高羅をさがさなくちゃ・・・!」
「あの少女の事で!!!」
ギバは引かずに叫んだ。
「!」
海座は反応し、止まった。
「・・・・・・・何か分かったのか!!!」
「はっはい・・・!」
「なんだ!?」
食いかかる勢い。
「は!はい!彼女の戸籍は正地にありました!彼女は正地国民です!ただ1つ気になることが・・・!」
海座は察しがついた。
「彼女の父方が・・・!」

「お姉さん。」
美木が声をかけた。
「あら、美木。それからミヨちゃんもっ。ちゃんと城に届け出たのね。今は何処にいるの?」
サイファがニコニコしながら尋ねた。
「・・・今は・・・。院舎に・・・入ってるよ。」
美木がとっさに嘘をつく。
院舎とは、孤児院の事だった。
「・・・そう。」
「うん。お饅頭二個もらえる?」
サイファは微笑んでいったん店に引っ込んだ。
「美木・・・」
ミヨが後ろから不安そうな声を出す。
お金なんかもってきてない。
「ここは俺に任せなさい。ミヨ君。」
美木が振り向き笑って言った。
ミヨはふわっと輝く笑顔で笑う。
「了解!」
手の平を額にあて、敬礼、をした。


「高羅!!」
「うおぉ?」
がったーん!!
軍議はざわついた。
「な・・・なん!どうした軍師!」
高羅は驚きのあまりどもった。
「来てくれ高羅!!!美木が!!!」
「!?」



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